SEM用イオンミリング装置 SEM Mill Model1061
E.A. Fischione Instruments社製
SEM用イオンミリング装置 SEMミル モデル1061
仕様
イオン源:- 2つのTrueFocusイオン源
- ビームエネルギー:100eV~10keV
- ビーム電流密度:~10mA/cm2
- ミリング角度:0°~10°
- 赤色レーザーにより試料の高さを自動検知
- 360°の試料回転
- 試料揺動
- 試料サイズ
- 断面試料
最大:10mm×10mm×4mm
最小:3mm×3mm×0.7mm - 平面試料
~φ32mm×25mm
- 断面試料
- ロードロックによる素早い試料の出し入れ
- 平面試料用ホルダー
- 断面試料用ホルダー及びローディングステーション(オプション)
- 真空/不活性ガス 封入移動カプセル(オプション)
- 内部デュワーによる液体窒素誘導冷却
- 自動温度インターロック
- デュワーサイズ
- 標準タイプ:3~5時間の冷却
- 長時間タイプ:18時間以上の冷却
- 10インチタッチスクリーン
- シグナルタワー(オプション)
- 重量:73kg
- 寸法:幅660mm×高さ330mm(キャビネット上端まで)×奥行き520mm
- 電圧:100V, 50/60Hz
- 消費電力:720W
用途
アーチファクトの除去:多くの場合、SEM試料は機械研磨によって作製されますが、作製プロセス中に十分に注意しても、しばしば望ましくない表面形状が残ります。今日の先進的なSEMでは、極めて小さいダメージでも、試料表面の分解能を制限してしまう可能性があります。このようなダメージ層を除去するには、不活性ガスを用いたイオンミリングが最適な手法です。
SEMミルを利用することで、あらゆる種類のSEMサンプルを処理することが可能です。低エネルギー、低入射角度のイオンビームを試料表面に照射することで、ダメージ層がスパッタ除去され、SEMイメージングと分析のための本来の表面が得られます。
EBSD:EBSDは、SEMによって結晶学的情報を獲得するために、極めて有効な技術です。後方散乱する電子が材料の結晶構造、配向、きめを表わすパターンを形成するからです。EBSDは材料の表面状態に非常に敏感な技術であるため、ダメージが存在するとパターンの生成が阻害され、そこから得られる有効な情報の入手が制限されます。従って、イオンミリングにより試料の表面状態を改質することは非常に有効な手段です。
深さ方向解析:SEMミルを用いることで、高い再現性で試料の表面層を除去できます。一定のインターバルでイオンミリング及びSEM観察を連続的に行えば、試料の深さ方向の情報を取得する事が可能です。半導体を始めとした3次元構造の深さ方向解析にご利用頂けます。
断面研磨(Cross section):半導体産業のさまざまなケース、例えば有用なデータを素早く取得することが重要な欠陥分析の用途では、SEM分析が行われます。断面試料の作成には切断または機械研磨が用いられることが多く、表面のダメージ層が問題になります。SEMミルによりイオンミリングすることで、このようなダメージ層を簡単に除去出来ます。専用の断面試料用ローディングステーションを利用すれば、マスク及び試料のアラインメントを高精度で行えます。